「生理予定日前なのに出血した」「生理なのか着床出血なのか見分けたい」と、祈るような気持ちで検索している方も多いのではないでしょうか。
妊活中は体のちょっとした変化にも敏感になり、少量の出血があると「もしかして妊娠のサインかも」と期待と不安が入り混じるものです。
本記事では、着床出血の特徴や経験者の体験談、出血量が多いときに考えられる原因、着床出血かもと思ったときにすべきことまで分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。

原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
着床出血の特徴|生理との違いも解説
「着床出血」は医学用語ではないため明確な医学的定義はありませんが、一般的には受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる少量の出血を指します。
まずは、着床出血の特徴と生理との違いを簡単に確認しておきましょう。
- 着床出血の色・量・期間
- 着床出血と生理の違い
着床出血の色・量・期間
着床出血には、いくつかの共通した特徴があるとされています。主な特徴は以下の通りです。
- 色:薄いピンク色や茶色(茶褐色)が多い
- 量:おりものシートで足りる程度のごく少量
- 期間:数時間〜3日程度で終わる場合が多い
- 状態:サラサラしていて血の塊が出にくい
- 時期:生理予定日の1週間前〜予定日頃
着床出血の色は個人差が大きいものの、鮮やかな赤色というよりは、時間が経って酸化したような茶褐色や、おりものに少量の血が混じったピンク色であることが多いとされています。
量については、下着に少しシミができる程度や、ティッシュにわずかに付着する程度で、ナプキンが必要になるほどの出血はまれです。また、着床出血では生理のときにみられる血の塊(レバー状のもの)が出にくいのも特徴です。
着床出血と生理の違い
着床出血と生理は、起こる時期や出血の性状が似ているため、自己判断が難しいケースがよくあります。両者の違いを以下の表にまとめました。
| 項目 | 着床出血 | 生理 |
|---|---|---|
| 時期 | 生理予定日の1週間前〜予定日頃 | 生理予定日頃(前回の生理開始から約25〜38日後) |
| 色 | 薄いピンク・茶色 | 鮮やかな赤・暗い赤 |
| 量 | ごく少量のまま増えない | 次第に増えていく |
| 期間 | 数時間〜3日程度 | 5〜7日程度 |
| 血の塊 | ほとんど出ない | 出ることがある |
見分けるときに目安にしやすいのは、「量の変化」と「期間」です。生理は始まってから出血量が次第に増えて5〜7日程度続くのに対し、着床出血は少量のまま増えず、数時間〜3日程度で終わる場合が多いです。
ただし、出血の様子だけで着床出血か生理かを確実に見分けることはできず、後から振り返って分かるケースも少なくありません。
着床出血の体験談【パターン別】
この記事を執筆するにあたり、不妊治療の窓口 編集部は妊娠経験があり、着床出血と思われる出血を経験した20代〜40代の女性17名に独自アンケートを実施しました!

- 調査対象:妊娠経験があり、着床出血と思われる出血を経験した20代〜40代の女性
- 回答者数:17名
- 調査期間:2026年11月1日~11月4日
- 調査内容:着床出血の時期・色・量・期間
- 調査目的:着床出血が起こるタイミングや状況を調査するため
- 調査機関:クラウドワークス(Crowd Works)
ここでは、実際に着床出血を経験した妊婦さんの体験談をパターン別に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 着床出血が茶色く少量だった人の体験談
- 着床出血が少量で薄いピンク色だった人の体験談
- 着床出血が赤く少量だった人の体験談
- 着床出血の量が多い人の体験談
- 着床出血が生理予定日後にあった人の体験談
- 着床出血の当日に妊娠検査薬をした人の体験談
それぞれ詳しく紹介していきます。
着床出血が茶色く少量だった人の体験談
もっとも多く聞かれるパターンで、茶色いおりものが1〜2日続いたという声が目立ちます。
下着が湿っているように感じてトイレで確認すると、おりものシートに薄い茶色の汚れが付いており、ペーパーで拭くと少量の血が見られました。その後も翌日までは、おりものシートが少し茶色くなる程度で、出血はそれ以上増えませんでした。
20代女性
生理予定日の4日前から、うっすら茶色いおりものが少しだけ出ました。出血は1日ほどで落ち着きましたが、その頃は下腹部にチクチクとした違和感もありました。
30代女性
生理予定日の前日、おりものシートに茶色っぽいおりものが少量付着しているのを見つけました。最初は生理の始まりだと思っていましたが、出血はそれ以上続かず、妊娠が分かった後に着床出血だったと知りました。
20代女性
茶色い出血は、時間が経って酸化した血液の色です。少量で1〜2日程度でおさまり、下腹部のチクチクした痛みを伴うケースもあるようです。
着床出血が少量で薄いピンク色だった人の体験談
おりものに少量の血が混じった、淡いピンク色だったという声が集まっています。
生理予定日の1日前に、おりものシートへ淡いピンク色のおりものが少し付いているのに気付きました。生理の始まりだと思って様子を見ていましたが出血は続かず、6日後に検査すると妊娠検査薬で陽性が出ました。
20代女性
生理予定日1週間前くらいから腰あたりに痛みを感じました。その後ピンク色の出血が少しあったため、今回は生理が早めかなと思ったら少量が数日続きました。
20代女性
生理予定日の少し前、おりものシートに血が混ざったおりものが少量付着していました。何度かシートを替えましたが出血はそれ以上続かず、生理の始まりだと思って過ごしていました。
20代女性
生理予定日の約1週間前に、チクッとした痛みと、スポイト一滴ほどのピンク色の血が一回だけ出ました。
40代女性
薄いピンク色は、おりものに少量の血が混じった状態で、「生理が始まった」と勘違いしやすいものの、その後出血が増えずに終わったというケースが多く見られます。
着床出血が赤く少量だった人の体験談
鮮やかな赤色でも、ごく微量で1〜2日で終わったという声が中心です。
生理予定日より前に、おりものシートへ鮮血がほんの1滴付いているのに気付きました。急いでナプキンへ替えましたが、それ以降は出血が見られず、何事もなく過ごせました。
20代女性
生理予定日の約1週間前、トイレットペーパーに少し付くくらいの鮮血がありました。翌日も同じような出血が続いたものの、その後は止まりました。着床出血としては早い時期だったので心配しましたが、後に無事妊娠していることが分かりました。
40代女性
鮮血が出ると驚いてしまいますが、ごく少量で1〜2日で終わっているケースもあります。色よりも「量が少なく、短期間で終わる」という点が着床出血の目安になります。
着床出血の量が多い人の体験談
まれにナプキンが必要なほどの量が出たという声もあります。
生理予定日にナプキンが必要なくらいの出血がありました。2日ほど出血があったと思いますが、その後、妊娠が判明しました。
30代女性
生理予定日の6日前、昼用ナプキンを使うほどの出血が見られました。生理が来たと思って1日過ごしたものの、それ以降はまったく出血せず、「1日で終わるなんておかしい」と不思議に感じたのを覚えています。
20代女性
このように量が多いケースもありますが、これは少数派です。
出血量が多い場合は、次の章で解説する絨毛膜下血腫や切迫流産など、注意が必要な病気が隠れている可能性もあるため、量が多いときは自己判断せず医療機関へ相談してください。
着床出血が生理予定日後にあった人の体験談
着床出血は生理予定日前に起こるイメージがありますが、生理予定日を過ぎてから少量の出血がみられたという声もあります。
生理予定日を2日過ぎても生理が来ず、安心していたら茶色っぽい出血が少しだけありました。生理が始まったと思いましたが、その後は増えずに止まり、妊娠検査薬で陽性が出ました。
30代女性
生理予定日の翌日に、おりものに混じる程度の薄いピンク色の出血がありました。量はごく少なく半日ほどで終わり、生理とは様子が違うと感じて検査したところ妊娠していました。
20代女性
生理予定日から3日後に、トイレットペーパーに少量の鮮血が付着しました。生理が始まると思って様子を見ていましたが、それ以上出血は続かず、数日後に妊娠が分かりました。
40代女性
着床出血は生理予定日を過ぎてからみられる場合もあるため、生理のように量が増えず短期間で治まったときは、妊娠の可能性も考えて妊娠検査薬や産婦人科で確認してみると安心です。
着床出血の当日に妊娠検査薬をした人の体験談
着床出血に気付いてすぐ妊娠検査薬を試したものの、陰性だったり判定が薄かったりしたという声が多く見られます。
少量の茶色い出血があり、着床出血かもしれないと思ってその日に妊娠検査薬を使いましたが陰性でした。その後、生理予定日から数日経って再検査したところ陽性になりました。
20代女性
生理予定日前にピンク色のおりものがあり、気になってすぐ検査薬を使ったところ、ごく薄い線が出ました。数日後にもう一度検査すると、はっきり陽性になって安心しました。
30代女性
鮮血が少しだけ出た日に妊娠検査薬を試しましたが反応はありませんでした。着床出血だったようで、生理予定日を1週間過ぎてから再検査すると陽性が確認できました。
40代女性
着床出血であってほしい!出血量が多いときに考えられる原因
ここからは、着床出血以外で出血量が多くなる原因について解説していきます。
- 生理
- 絨毛膜下血腫
- 異所性妊娠(子宮外妊娠)
- 切迫流産
- 流産(早期流産)
- その他の原因
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
生理
1つ目は「生理」です。
出血量が多い場合、最も可能性が高いのが通常の生理(月経)です。
生理は妊娠が成立しなかったときに子宮内膜が剥がれ落ちて起こる出血で、着床出血よりも量が多く、期間も長くなります。
先述したように、生理の経血は鮮やかな赤色や暗い赤色をしており、血の塊(レバー状のもの)が混じることがあるのも特徴です。また、出血は数日かけて増えていき、5〜7日程度続きます。
「着床出血かと思ったら普段どおりの生理だった」というケースは多く、出血が次第に増えて生理と同じような量になった場合は、生理の可能性が高いと考えられます。
絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)
2つ目は「絨毛膜下血腫」です。
絨毛膜下血腫とは、着床の際に受精卵が作る絨毛膜と子宮内膜の間に血液が溜まり、血の塊(血腫)ができる状態です。
症状としては、少量の茶色〜暗赤色の出血が断続的に続くことが多いものの、血腫が大きい場合は生理のような量の出血がみられることもあります。
絨毛膜下血腫自体は珍しいものではなく、血腫が小さければ時間とともに血腫が体内に吸収されます。一方、血腫が大きかったり、吸収されずに残ったりする場合は流産や早産のリスクが指摘されているため、注意しましょう。
異所性妊娠(子宮外妊娠)
3つ目は「異所性妊娠(子宮外妊娠)」です。
異所性妊娠とは受精卵が子宮内膜ではなく、卵管や卵巣、腹膜などに着床してしまう状態です。全妊娠の約1〜2%にみられ、そのうち約95%は卵管妊娠とされています。
異所性妊娠では、絨毛が卵管などの組織へ入り込む際に周囲の血管を傷つけやすく、出血が起こる場合があります。
その結果、妊娠しているにもかかわらず不正出血が長引いたり、下腹部痛を伴う出血がみられたりするケースも少なくありません。
異所性妊娠は進行すると卵管破裂など命に関わる事態になる危険があるので、片側の下腹部に鋭い痛みを感じたり、めまいや肩の痛みがあったりする場合は、早急に産婦人科を受診してください。
切迫流産
4つ目は「切迫流産」です。
切迫流産とは、妊娠22週未満に出血や腹痛などの症状がみられるものの、妊娠は継続している状態です。流産の兆候はあるものの、まだ流産には至っていないため、適切な管理によって妊娠を継続できる場合もあります。
出血量は少量から大量まで個人差があり、鮮血色や赤褐色の出血が続いたり繰り返したりするほか、強い腹痛を伴うケースも報告されています。
切迫流産と診断された場合は、自己判断で仕事や家事を続けず、医師の指示に従って安静に過ごし、必要な治療を受けるようにしましょう。
流産(早期流産)
5つ目は「流産(早期流産)」です。
早期流産とは、妊娠12週未満で流産することを指します。
妊娠初期の流産の多くは、受精卵の染色体異常が原因とされており、母体側の生活習慣や行動が直接の原因ではないケースがほとんどです。
出血量は少量から大量まで人によって異なり、強い下腹部痛を伴ったり、血の塊が出たりする人もいます。
出血量が多く、生理痛より強い腹痛がある場合は流産の可能性も考えられるので、気になる症状があるときは早めに産婦人科を受診しましょう。
その他の原因
上記以外にも、妊娠とは関係のない原因で出血が起こることがあります。代表的なものは以下の通りです。
- 排卵出血:排卵に伴うホルモン変化で子宮内膜が一部剥がれて起こる
- ホルモンバランスの乱れ:ストレスや生活リズムの変化による不正出血
- 子宮頸管ポリープや炎症:刺激をきっかけに少量の出血が起こる
- 治療に伴う影響:排卵誘発剤や黄体ホルモン剤などの使用による出血
中でも排卵出血は着床出血と見た目が似ていますが、起こる時期が異なります。排卵出血は生理と生理のちょうど中間あたり(生理開始から約2週間後)に起こるのに対し、着床出血は生理予定日の1週間前〜予定日頃に起こります。
出血の原因はさまざまで、見た目だけで判断するのは難しいため、出血が続いたり強い痛みを伴ったりする場合は、自己判断せず医療機関へ相談するようにしてください。
着床出血がなかった人は多い?
「着床出血がないと妊娠していないの?」と不安に思う方もいますが、着床出血は妊娠すると必ず起こるものではありません。
着床出血だけを対象にした調査は多くありませんが、米国産科婦人科学会(ACOG)は、着床出血を含む妊娠初期の出血は妊娠の15〜25%※にみられるとしています。
また、妊娠ごく初期の出血を記録した海外の研究では、出血があった人は約9%だったと報告されています。
いずれの数字でみても、着床出血がないまま妊娠している人のほうが多数派です。
また、多くの場合、着床出血はおりものへ少量の血液が混じる程度で終わるため、おりものシートを使っていない人や出血量が極めて少ない人では、着床出血があったと気付かないまま過ごすこともあります。
妊娠を確認するには、生理予定日の1週間後を目安に妊娠検査薬を使用するのが確実なので、着床出血の有無に振り回されず、落ち着いて検査できる時期を待ちましょう。
※参考:American College of Obstetricians and Gynecologists「Bleeding During Pregnancy」/Harville EW, Wilcox AJ, Baird DD, Weinberg CR. Vaginal bleeding in very early pregnancy. Hum Reprod. 2003;18(9):1944-1947.
着床出血であってほしい|着床出血だと思ったらすべきこと
ここからは、「着床出血かも」と思った際に心がけておきたいことを解説していきます。
- 禁煙・禁酒
- 薬の服用
- 規則正しい生活
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
禁煙・禁酒
1つ目は「禁煙・禁酒」です。
妊娠中の喫煙や飲酒は、流産や早産、赤ちゃんの発育不全などのリスクを高める可能性があるとされているため、妊娠を考えている段階から控える意識を持つと安心です。
着床出血があり、妊娠の可能性が少しでもある場合は、まだ妊娠が確定していなくても、赤ちゃんへの影響を考えてアルコールやタバコは控えるようにしてください。
特にタバコは受動喫煙でもリスクがあると言われているので、今のうちからパートナーにも協力してもらい、夫婦で妊娠に向けた環境を整えていきましょう。
薬の服用
2つ目は「薬の服用」です。
妊娠初期は、赤ちゃんの脳や心臓などの器官が形成される時期で、外部からの影響を受けやすい時期でもあります。そのため、服用する薬の種類や量によっては、赤ちゃんの発育に影響を及ぼすリスクがある点に注意しましょう。
着床出血のようなものがみられても、継続的に飲んでいる処方薬がある場合は自己判断でやめないようにしましょう。次に産婦人科を受診する際に、服用をやめるべきかを医師へ確認してください。
規則正しい生活
3つ目は「規則正しい生活」です。
着床出血が起こる頃は、赤ちゃんの細胞が母体と結びつき、お腹の中で育つ準備を始めている大切な時期なので、自分の体調を整えることを優先しましょう。
睡眠時間を十分に確保し、栄養バランスの良い食事を心がけるなど規則正しい生活を送ると、妊娠による体の変化にも対応しやすくなります。
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着床出血であってほしいときに関するよくある質問
着床出血であってほしいときでも落ち着いて経過を観察しよう【まとめ】
着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる少量の出血で、薄いピンクや茶色でごく少量、数時間〜3日程度で終わるのが特徴です。生理予定日の1週間前〜予定日頃に起こるため、生理と見分けにくい場合もあります。
体験談でも、色や時期は人によってさまざまでしたが、「量が増えず、短期間で終わった」という点は多くの人に共通していました。
ただし、着床出血を含む妊娠初期の出血がみられるのは妊娠の15〜25%程度で、着床出血がない人のほうが多いため、これだけでは妊娠を判断できません。
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