「不妊治療のために仕事を辞めるべき?」「辞めて良かったと感じる人は本当にいるの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
不妊治療と仕事の両立は、通院スケジュールの調整や体調管理、精神的な負担が重なりやすく、想像以上に大変です。一方で、仕事を辞めたおかげで治療に専念でき、心身に余裕が生まれたと感じる方もいます。
本記事では、仕事を辞めて良かったと感じる理由や、後悔しないための判断ポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。

原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
不妊治療で仕事を辞めて良かったメリット
不妊治療を理由に仕事を辞めると、通院や体調管理に時間を使いやすくなり、妊活と向き合いやすくなる面もあります。
ここからは、不妊治療で仕事を辞めて良かった4つのメリットを解説します。
- ストレス軽減
- 時間の余裕
- 生活リズムが整えられる
- 不妊治療に専念できる
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ストレス軽減
1つ目は「ストレス軽減」です。
仕事の締切や職場の人間関係でストレスが溜まっている時に、不妊治療のための急な通院が重なると、気づかないうちに疲れが蓄積しているケースもあります。
実際、不妊治療では、排卵日や採卵日、移植日などに合わせて通院が必要になる場合がケースも多く、「仕事を続けながら調整するのが難しい」とストレスを感じる方もいるでしょう。
その点、仕事を辞めると通院スケジュールに合わせて柔軟に行動しやすくなります。治療後に無理をして出勤する必要がなくなり、体調に合わせて休める時間も確保しやすいです。
時間の余裕
2つ目は「時間の余裕」です。
先述したように、不妊治療では排卵のタイミングやホルモン状態に合わせて通院日が急に決まる場合もあるので、勤務調整や移動時間の確保を負担に感じる方も多いです。
一方、仕事を辞めると、通院予定に合わせて柔軟に動けるようになります。急な呼び出しや検査が入っても無理なく対応できるため、スケジュール面でのストレスも感じにくくなるでしょう。
また、通院以外の時間も有効に使いやすくなり、食事の準備や生活リズムの見直し、体を休める時間を確保しやすくなる点もメリットです。
生活リズムが整えられる
3つ目は「生活リズムが整えられる」です。
仕事を続けながら治療を受けていると、残業や早朝出勤、通勤時間の長さなどによって生活リズムが乱れやすいです。疲れて帰宅したあとに「食事や家事をこなすだけで精一杯」と感じている方も多いのではないでしょうか。
一方、仕事をセーブすると朝食をきちんと食べたり、睡眠時間を確保したりしやすくなります。通院後に無理をせず休めるため、治療中の体調変化にも対応しやすくなるでしょう。
また、妊活中は栄養バランスを意識した食事も大切です。自炊の時間を確保しやすくなれば、葉酸や鉄分、ビタミンなどを意識した食生活にも取り組みやすくなり、妊娠に向けた体づくりを進めやすくなりますよ。
不妊治療に専念できる
4つ目は「不妊治療に専念できる」です。
これまで説明したように、退職後は不妊治療クリニックから急な通院を案内された場合でも対応しやすくなります。また、採卵や移植など体への負担が大きい治療の後も、無理をせず休めるので、安心して治療に取り組めるでしょう。
さらに、これまで仕事をしていた時間が浮くことで、治療内容を理解したり、夫婦で今後の方針を話し合ったりする時間も確保しやすくなります。
焦って判断する場面が減り、自分たちに合った進め方を考えやすくなる点もメリットです。
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不妊治療で退職しなきゃ良かった?【デメリット】
仕事を辞めると治療に集中しやすくなる一方で、収入面や社会とのつながりに不安を感じる場合もあります。
ここからは、不妊治療で退職する際のデメリットを解説します。
- 産休手当がもらえない
- 家にいる時間が長くなる
- 収入源がなくなる
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
産休手当がもらえない
1つ目は「産休手当がもらえない」です。
会社員として健康保険に加入している場合、産休中には出産手当金を受け取れるケースがあります。これは、出産前後に仕事を休んだ期間の収入を補うための制度です。
一方、不妊治療を理由に仕事を辞めると、退職して会社の健康保険から外れるので、妊娠・出産に進んだあとに受け取れるはずだった手当を受け取れない可能性があります。
そのため、退職を決める前に、出産手当金の条件を確認しておきましょう。治療費だけでなく、妊娠後・出産後の生活費まで見据えて判断すると安心ですよ。
家にいる時間が長くなる
2つ目は「家にいる時間が長くなる」です。
仕事を辞めると通勤や勤務時間がなくなるため、自宅で過ごす時間が一気に増えます。
最初は体を休められる安心感がありますが、慣れてくると不妊治療の結果や次の通院日ばかり気になり、気持ちが落ち込みやすくなる場合もあります。
また、職場での会話や外出の機会が減ると、社会とのつながりが薄くなったように感じる方もいます。ほかにも、周囲の妊娠報告やSNSを見て、焦りが強くなるケースもあるでしょう。
このような理由で家にいる時間が憂鬱に感じたら、散歩や買い物、軽い運動などを生活に取り入れるのがおすすめです。無理のない範囲で外に出る時間を作ると、気分転換につながりますよ。
収入源がなくなる
3つ目は「収入源がなくなる」です。
不妊治療は保険適用が広がっているとはいえ、自己負担が発生する場面もあります。
検査や通院回数が増えるほど費用が積み重なり、家計への影響を感じやすくなるでしょう。また、経済的な余裕が少なくなると、本来受けたい治療を見送ることになるかもしれません。
特にパートナーの収入だけで生活するなど、世帯の収入が減ると生活費や将来の貯蓄に対する不安が強くなることも考えられます。
妊活で仕事を辞めるべきか迷ったときの判断基準
不妊治療と仕事の両立は人によって状況が大きく異なります。
ここでは、仕事を辞めるべきか迷ったときの判断基準を解説します。
- 通院頻度と仕事の両立が可能か
- 精神的ストレスの大きさ
- 経済的な余裕があるか
- パートナーの理解があるか
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
通院頻度と仕事の両立が可能か
1つ目は「通院頻度と仕事の両立が可能か」です。
繰り返しになりますが、不妊治療では、排卵のタイミングやホルモン値に合わせて通院日が決まるため、スケジュールが直前に変わる場面も少なくありません。
特に体外受精や顕微授精に進むと、採卵や移植の前後で頻繁な通院が必要になり、フルタイム勤務だと毎回の調整が負担になりやすいです。結果として、仕事を優先せざるを得ず、治療のタイミングを逃してしまうケースもあります。
一方で、在宅勤務やフレックス制度がある職場であれば、比較的柔軟に対応できる場合もあります。まずは現在の働き方でどこまで対応できるかを冷静に見極めてみてください。
精神的ストレスの大きさ
2つ目は「精神的ストレスの大きさ」です。
不妊治療は身体面だけでなく、精神面への負担も大きいものです。結果が出ない期間が続くと、焦りや不安が積み重なりやすくなります。
仕事と両立している場合、「休めないプレッシャー」や「周囲への気遣い」が重なり、さらにストレスが増える場合があります。特に、急な通院や体調不良で予定変更が続くと、精神的な余裕がなくなりやすいです。
実際に仕事を辞めた人の中には、「毎日のスケジュールに追われなくなり、気持ちが落ち着いた」という声も見られます。治療に向き合う気持ちの安定は、継続において大きな支えになるでしょう。
経済的な余裕があるか
3つ目は「経済的な余裕があるか」です。
不妊治療には費用がかかるので、収入面の見通しは欠かせません。特に保険適用外の治療や検査が続く場合、まとまった支出が多くなります。
仕事を辞めると収入が減るだけでなく産休手当や育休給付金の対象外になる可能性もあるため、短期的な生活費だけでなく、将来の資金計画も含めて考えるようにしましょう。
具体的には、パートナーの収入だけで生活できるか、貯蓄でどれくらいカバーできるかなど、具体的な数字で確認しておくと安心です。
パートナーの理解があるか
4つ目は「パートナーの理解があるか」です。
不妊治療は一人で進めるものではなく、夫婦で取り組むものなので、パートナーの理解と協力は欠かせません。
仕事を辞めるという決断は、ふたりの生活スタイルや家計に大きく影響するため、事前にしっかり話し合い、お互いの考えを共有しておきましょう。
パートナーの理解を得られると、通院や生活面でのサポートを受けやすくなり、安心して治療に集中できます。一方で、認識のズレがあると、後から不満や不安につながる場合もあるので注意してください。

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不妊治療で休職したい人に試してほしい選択肢
不妊治療と仕事の両立に悩んだときは、すぐに退職を選ぶのではなく、まずは働き方や生活を見直してみるのがおすすめです。
ここでは、仕事を辞める前に試してほしい3つの選択肢を紹介します。
- 時短勤務・在宅勤務への変更
- 部署異動・業務調整
- 体づくりを優先した生活改善
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
時短勤務・在宅勤務への変更
1つ目は「時短勤務・在宅勤務への変更」です。
フルタイム勤務が難しいと感じた場合、まず検討したいのが勤務時間や働き方の見直しです。
時短勤務に切り替えれば、通院の時間を確保しやすくなり、体調に合わせた働き方ができます。また、在宅勤務が可能な職場であれば、移動時間を減らせます。
こうした働き方に切り替えると身体的な負担を軽減できるため、通院後の安静時間を確保しやすい点もメリットです。
部署異動・業務調整
2つ目は「部署異動・業務調整」です。
現在の業務内容が不妊治療と合わない場合、部署異動や業務の見直しを検討するのも一つの方法です。
例えば、外回りやシフト制の業務から、比較的スケジュールを調整しやすい業務に変えると、通院との両立がしやすくなります。
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また、業務量の調整や残業の削減など、小さな変更でも負担は大きく変わります。すべてを変えるのではなく、できる範囲から調整していくのがポイントですよ。
体づくりを優先した生活改善
3つ目は「体づくりを優先した生活改善」です。
不妊治療では、生活習慣や栄養状態も大きく影響するとされています。そのため、仕事を辞めるかどうかに関わらず、まずは日々の生活を整える意識が大切です。
睡眠時間の確保や食事内容の見直し、適度な運動など、基本的な習慣を整えるだけでも体調の変化を感じる方は少なくありません。
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妊活で仕事を辞めるべき?に関するよくある質問
不妊治療で仕事を辞めて良かった?【まとめ】
不妊治療で仕事を辞めて良かったと感じるかどうかは、通院頻度や職場環境、精神的な負担、家計の状況によって変わります。
仕事を辞めると通院時間を確保しやすくなり、治療に集中できる一方で、収入面や社会とのつながりに不安を感じる場合もあります。
そのため、退職を決める前に、時短勤務や在宅勤務、部署異動、業務調整など、今の環境で負担を減らせる方法がないか確認しておくと安心です。
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