近年、20〜30代の多くの女性が低用量ピルを活用しています。同時に、将来の妊娠に備えて卵子凍結を検討する人も増えてきました。
そのため、「卵子凍結を検討しているが、低用量ピルがどのような影響を与えるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピル服用者が卵子凍結を検討する際に知っておきたいポイントを詳しく解説します。将来妊娠したい方は、ぜひ参考にしてください。
神経管閉鎖障害(赤ちゃんの脳の一部が欠ける・背骨から脊髄が出る等)の対策として、医師や厚生労働省は妊娠前に十分な葉酸を摂取して葉酸濃度を高めるよう勧めています。
しかし、妊娠前~妊娠初期は1日あたり640μgほどの葉酸(茹でたほうれん草5束分相当)が必要とされており、食事だけでカバーしようとすると栄養バランスが偏ったり、コストがかさんだりする可能性があります。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。

原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
ピルを飲んでいても卵子凍結はできる?
結論から言えば、低用量ピルを服用していても卵子凍結は可能です。ただし、ピルには排卵を抑える作用があるので、服用中は採れる卵子の数が少なくなる可能性があります。
そのため、効率良く卵子を確保するためには、事前にピルを中止し、卵巣機能を通常の状態に戻してから採卵スケジュールを組むのが一般的です。
- ピルの仕組みと卵巣への影響
 - ピルと卵子凍結の基本関係
 - 卵子凍結に向けたピルの中止タイミング
 
まずはピルが卵巣に与える影響から見ていきましょう。
ピルの仕組みと卵巣への影響
低用量ピルは、卵巣で作られるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンを含む薬です。
服用を続けることで脳に「今は妊娠中と同じホルモン状態」だと認識させ、排卵を抑制する働きがあります。つまり、ピルを飲んでいる間は卵巣がお休みの状態になり、新たな卵子(卵胞)が成熟・排卵しないようになるのです。
そのため、低用量ピルは避妊薬として使われるほか、生理痛や月経不順の改善、子宮内膜症の治療目的でも広く処方されています。
また、ピルには排卵を繰り返すことで蓄積される卵巣への負担を軽減し、卵巣嚢胞や卵巣がんのリスクを下げるという報告もあります。
ピルと卵子凍結の基本関係
冒頭にも述べたように、ピルを服用していても卵子凍結は可能ですが、ピルを飲んだまま採卵手術を行うと、採れる卵子の数が減ってしまう可能性が指摘されています。
低用量ピルには排卵を抑制する効果があるため、卵胞の発育数が通常より少なくなり、結果として1回の採卵で得られる卵子の個数が減る恐れがあるのです。
実際、卵子凍結でできるだけ多くの卵子を確保したい場合は、原則として事前にピルの服用を中止することが推奨されています。
卵子凍結に向けたピルの中止タイミング
一般的には、卵子凍結を検討し始めたら早めに医師へ相談し、少なくとも採卵の2〜3か月前までにはピルをやめておくことが望ましいとされています。
なぜなら、ピルの長期服用を中断すると自然な生理周期と排卵が回復するまでに1〜3か月ほどかかるケースが多いからです。余裕を持って数ヶ月前から休薬し、卵巣の状態を通常のサイクルに戻してから採卵に臨むほうが、多くの卵子を得やすくなるでしょう。
一方で、「急いで卵子を凍結したい」「仕事などの都合で今すぐ始めたい」という場合、ピルをやめてすぐの次の周期(休薬期間)から採卵をスタートすることも可能です。
実際、低用量ピルで生理周期を調整し、「都合の良いタイミングで休薬して採卵する」というスケジュール調整が行われることも珍しくありません。
その場合、ピルで卵胞の発育を一時的に抑えて揃えた状態から刺激を開始できるため、タイミングさえ合えばスムーズに誘発治療に移行できるというメリットもあります。
ピルは卵子凍結(卵子温存)に効果がある?
「ピルを飲み続ければ卵巣を休ませられるから、卵子の減少を防げるのでは?」と期待する声もありますが、残念ながらピルを服用しても卵子の数(卵子在庫数)は減少していきます。
- ピルでは卵子の在庫数は減らない?
 - ピルでは卵子の質や老化は防げない?
 
ここでは、ピルと卵子の関係について詳しく見ていきましょう。
ピルでは卵子の数は減らない?
女性は出生時に約200万個の原始卵胞を持っていますが、思春期には約20〜30万個、30代になると数万個程度まで自然に減少していきます。

卵巣内では、排卵される卵子以外にもその周期に発育しかけた数百個もの卵胞が行き場を失い消滅していて、その数は月経1回あたり約1,000個とも言われます。
つまり、ピルで排卵を抑制しても卵子の消耗そのものを止めることはできないのです。
ただし、ピル服用には卵巣や生殖能力を間接的に守るメリットもあります。例えば低用量ピルを継続服用すると子宮内膜症の発症・進行リスクを抑えられるので、卵巣を傷つける・卵子の質低下に対して対策できます。
また、ピルによって将来的に妊娠しにくくなるといった心配もありません。服用を中止して数か月程度で自然な排卵は回復するので安心してくださいね。
ピルでは卵子の質や老化は防げない?
また、ピルの服用によって卵子自体の質(状態)を若く保つことはできません。
卵子の質(染色体の正常さや受精能力)は加齢によって低下していくものですが、ピルはホルモン調整により排卵を抑える薬であり、卵子そのものの老化に働きかけるものではないからです。

なるべく卵子の質を保つには、健康的な生活習慣が欠かせません。特に喫煙や過度の飲酒は卵子の老化を早めることが分かっているため注意してください。
また、卵子の質が低下すると妊娠率の低下や流産率の上昇、胎児の染色体異常リスクの増加につながることが報告されています。将来妊娠を希望する方は、質の高い卵子を保有している若い時に卵子凍結を考えておきましょう。
ピルは卵子の数・質に影響する?
ここでは、実際に卵子凍結する際の卵子の数・質を評価する方法や手順について確認していきます。
- 卵巣予備能(AMH値)とピルの関係
 - 採卵できる数に影響はある?
 
まずは卵巣予備能(AMH値)について見ていきましょう。
卵巣予備能(AMH値)とピルの関係
卵巣内にどれくらい卵子が残っているかを示す指標としてAMH(抗ミュラー管ホルモン)値があります。一般にAMH値が高いほど卵巣内に未成熟卵胞(原始卵胞)が多く、「卵子の在庫が十分にある状態」と判断されます。
卵子凍結を考える際に卵巣年齢の目安としてこのAMH検査で卵子の数を把握する方もいますが、ピル服用中のAMH値は服用していない時よりも一時的に低く出る傾向があるようです。
これはピルによるホルモン調整の影響で、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌が抑えられ、未成熟卵胞の発育が一時的に穏やかになるためと考えられています。
したがって、現在ピルを服用中で正確なAMH値を知りたい場合は、2〜3か月前から休薬してから検査を受けるようにしましょう。一方、すぐに卵子凍結したい場合は、結果が少し低めに出る可能性を踏まえて現状を把握するようにしてください。
採卵できる数に影響はある?
繰り返しになりますが、低用量ピルを服用中のまま採卵すると、採卵できる数が減る可能性があります。
低用量ピルは排卵を抑え、同周期に発育する卵胞数が比較的少ないため、1回あたりの回収個数が下がりやすいのです。
なお、実際の数は年齢・AMH/AFC・刺激法で大きく左右されます。できるだけ採卵の2~3か月前に休薬し、卵巣機能を通常サイクルへ戻してから計画を進めるようにしましょう。
ピル服用者が卵子凍結(卵子温存)を検討する際のポイント
現在ピルを飲んでいる方が卵子凍結に向けて動きたい場合、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 医師と相談すべきことをまとめておく
 - スケジュール調整・副作用の把握
 
医師と相談すべきことをまとめておく
1つ目は「医師と相談すべきことをまとめておく」です。
安全かつ効率的に採卵するためには、医師の指示に従ってピルを中止することが大切です。
特に以下のような情報を伝えておくと、無理のない卵子凍結スケジュールを立てられるでしょう。
- 現在服用しているピルの名称・種類と、その服用目的
 - ピルの服用期間(いつから飲んでいるか)
 - 月経や排卵の状態(ピル中止後に生理不順になった経験があるか など)
 - 過去に診断された婦人科系疾患の有無(子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群 など)
 - 妊娠・出産の経験や、不妊治療歴の有無
 
また、必要に応じてAMH検査を行い、それをもとに採卵を何回実施するかなど最適なプランを立てるのもおすすめです。
スケジュール調整・副作用の把握
2つ目は「スケジュール調整・副作用の把握」です。
ピルを活用すれば、ある程度採卵スケジュールのコントロールが可能です。
通常、卵子凍結の準備(排卵誘発)開始から採卵・凍結までは約2週間かかり、その間3〜4回はクリニックへ通院する必要があります。もし特定の月にしか時間が取れない場合、事前にその月に合わせてピルを休薬し、計画的に卵子凍結を開始するのもおすすめです。
また、ピルの休薬に伴う体調変化にも注意が必要です。長期間ピルを飲んでいた人が中止すると、ホルモンバランスの変化で一時的に月経周期が不安定になったり、肌荒れ・頭痛、不正出血といった症状が出たりする場合もあります。
さらに、避妊目的でピルを利用していた場合は、中止すると妊娠可能性が復活します。卵子凍結の準備期間中に予期せぬ妊娠をしてしまっては本末転倒ですから、ピル中止後は他の避妊法を徹底することも忘れないようにしましょう。
ピルと卵子凍結(卵子温存)に関するよくある質問
ピル中止後の卵子凍結(卵子温存)がおすすめ【まとめ】
ピルを服用していても卵子凍結は可能ですが、排卵を抑える作用により採れる卵子数が減る可能性があるため、事前に中止することが一般的です。
また、ピルを飲んでいても卵子の数や質の低下を止めることはできません。
年齢が上がるほど卵子の在庫と質は低下していくため、迷っている場合は早めに専門医へ相談し、ピル中止の時期やスケジュールを含めて計画的に進めていきましょう。
神経管閉鎖障害(赤ちゃんの脳の一部が欠ける・背骨から脊髄が出る等)の対策として、医師や厚生労働省は妊娠前に十分な葉酸を摂取して葉酸濃度を高めるよう勧めています。
しかし、妊娠前~妊娠初期は1日あたり640μgほどの葉酸(茹でたほうれん草5束分相当)が必要とされており、食事だけでカバーしようとすると栄養バランスが偏ったり、コストがかさんだりする可能性があります。
そんな時におすすめなのが葉酸サプリ「mitas」です!1日あたり100~200円程度で妊娠期に大切な栄養素をしっかり摂れるので、卵子凍結前に体内の葉酸濃度を上げることができます。

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厚生労働省の推奨する栄養素を100%配合しているうえ、和漢素材による温活力で、妊活の大敵である「ひんやり」対策にも役立つと言われています。
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