将来の妊娠や不妊治療を考えるうえで、「自分の卵巣年齢を知っておきたい」と思う方が近年増えています。
そんなときに役立つのが、卵子の残り数を推定できる「AMH検査」です。
しかし、ピルを服用しているとAMH値に影響が出る可能性があるため、正しい知識が欠かせません。
本記事では、ピル服用中のAMH検査の注意点や検査の活用法について、分かりやすく解説します。
神経管閉鎖障害(赤ちゃんの脳の一部が欠ける・背骨から脊髄が出る等)の対策として、医師や厚生労働省は妊娠前に十分な葉酸を摂取して葉酸濃度を高めるよう勧めています。
ただし、体の中に十分な葉酸を蓄えるにはおよそ1か月ほどかかります。つまり、妊娠に気付いたタイミング(多くは妊娠5〜6週目)から飲み始めても、必要な量に間に合わないかもしれません。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。

原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
AMH検査とは
AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、卵巣内にある小さな未成熟の卵胞から分泌されるホルモンです。
AMH検査では血中のAMH濃度を測定することで、卵巣にどれだけ卵子が残っているか(卵巣予備能)を推定します。
- 妊娠可能性との関係
- 卵巣予備能の評価
- 不妊治療への活用
まず最初に、上記3つの観点からAMH検査とは何かについて確認していきましょう。
妊娠可能性との関係
1つ目は「妊娠可能性との関係」です。

AMH値は卵巣内に残っている卵子の「量」の目安にはなりますが、妊娠の「しやすさ」や卵子の「質」を直接示すものではありません。
つまり、AMH値が低いからといって必ずしも妊娠できないというわけではなく、高いからといって妊娠しやすいという保証もないのです。
それでもAMHが極端に低い場合は、残された妊娠可能期間が短くなっている可能性があるため、妊娠計画を立てるうえで非常に参考になります。AMH検査は、あくまで妊娠の可能性を評価する「一つの要素」として捉えるようにしましょう。
卵巣予備能の評価
2つ目は「卵巣予備能の評価」です。
卵巣予備能とは、卵巣にどれだけの卵子が残っているかを示す能力のことです。AMHはこの卵巣予備能を数値化できる、数少ない指標の一つです。
従来はFSH(卵胞刺激ホルモン)や超音波による卵胞数などで予測していましたが、AMHはより安定的かつ周期に左右されにくいというメリットがあります。
AMH検査で卵巣の年齢や卵巣予備能を評価することにより、「自分の妊娠タイミングを考えるきっかけになった」「不妊治療の方針を立てやすくなった」といった声もありますよ!
不妊治療への活用
3つ目は「不妊治療への活用」です。
AMH値は不妊治療の方針を決定する上でも活用されます。例えば、体外受精での排卵誘発方法を選ぶ際や、治療をステップアップすべきかどうかの判断材料になります。
AMH値が高い場合は卵巣刺激に対する反応が良いと考えられますが、刺激が強すぎると卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になるリスクもあるため注意が必要です。
一方、AMHが低い場合は卵子の採取数が限られる可能性があり、早めに高度治療へ移行することが勧められるケースもあります。
AMH検査にピルの服用は影響する?
結論から言うと、低用量ピルなどホルモン剤の服用はAMH検査の結果に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、ピルを服用中の方は、実際の卵巣の力(卵巣予備能)よりもAMH値が一時的に低く出ることが報告されています。これは、ピル服用により排卵が抑制されると、その周期に育つ卵胞の数が通常より減るためです。
実際、ピル内服中はAMH値が通常時より20〜30%ほど低下するとの報告もあり、長期間服用していた場合は中止後もしばらく(およそ3か月程度)はAMH値が低めに推移するとも言われています。
ピル服用中は一時的にAMH値が低下して見えても、卵巣内の残りの卵子(卵巣予備能)が実際に減少しているわけではないので安心してくださいね。
AMH検査でピルが影響を及ぼす項目とは
ピルの服用によってAMH値そのものが低めに出る可能性がありますが、実はそれ以外のホルモン項目にも影響があります。
低用量ピルには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が含まれており、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモン(FSHやLH)の分泌が抑制されます。その結果、ピル服用中は血中のFSH値・LH値・エストロゲン値も非常に低いレベルになるのです。
このような背景から、不妊検査で行うホルモン検査を受ける際には「ピルの服用終了後2週間以上あけてから検査を受けてください」といった指示があります。
AMH検査自体は月経周期に影響されにくいためピル服用中でも実施可能ですが、結果が実態より低く出るため、医師に相談したうえで検査を受けると良いでしょう。
AMH検査を受けるならピルをいつから控えるといい?
できる限り正確なAMH値を得るためには、ピルの休薬期間を設けることが望ましいです。
一般的な目安として、少なくとも1ヶ月以上前からピルの服用を中止しておくことが推奨されています。1ヶ月程度休薬すれば、抑制されていた卵胞の発育が再開し始め、AMH値も本来の水準に近づくと考えられているからです。
さらに、可能であれば3ヶ月ほど休薬してから検査すると、ピルの影響がより抜けた状態での測定ができるでしょう。
このため、休薬するかどうかは主治医と相談して決めることをおすすめします。もしピルを服用中にどうしても早くAMH検査を受けたい場合は、そのことを医師に相談してみましょう。
AMH検査の費用・保険適用
続いて、AMH検査の大まかな費用について確認していきましょう。
- 費用の目安
- 保険適用の有無
不妊分野の保険適用はやや複雑・変更されやすいので、必ず最新情報をチェックしてください。
AMH費用の目安
1つ目は「費用の目安」です。
AMH検査の費用は、受診する医療機関や検査方法によって多少異なりますが、自費診療の場合はおよそ5,000~8,000円程度が相場となっています。
また、一部の医療機関では卵巣予備能検査セット(AMH+他のホルモン検査+超音波検査など)を提供しており、その場合は2万円前後の費用となることもあります。
なお、2024年6月からAMH検査が保険適用の対象に拡大されたことで、一定の条件下では保険診療として安価に受けられるようになりました。
保険適用となった場合、3割負担で約1,800円ほどで検査を受けられるので、妊娠を望む方は検討してみましょう。
保険適用の有無
AMH検査は一定の不妊症患者に対して保険適用が可能です。具体的には、「不妊症の患者に対し卵巣機能の評価および治療方針決定を目的として行う場合」に健康保険が適用されます。
2024年6月以前は調節卵巣刺激法(体外受精など)を行う際の治療計画目的に限り保険適用でしたが、診療報酬改定によって一般的不妊治療の段階でも卵巣機能評価目的であれば保険算定できるようになったのです。
ただし、保険でAMH検査を受けるには医師が不妊症と診断した上で検査が必要と判断することが前提になります。
妊活の準備や将来のために卵巣年齢を知りたい場合は自費負担で、保険適用でAMH検査を行えるのは6ヶ月に1回までと頻度にも制限があるので注意しましょう。
AMH検査はどこで受ける?
AMH検査は医療機関で受けるのが一般的ですが、検査キットを利用することも可能です。
- 医療機関で検査
- 検査キット
まずは医療機関での検査について詳しく説明します。
医療機関で検査
1つ目は「医療機関で検査」です。
AMH検査自体は採血のみで特殊な機器も不要なため、多くの産婦人科医院や不妊治療クリニックで受けることができます。
特に不妊専門クリニックでは初診時の基本検査メニューに含まれていることもあり、よりスムーズに対応してもらえるでしょう。また、結果に基づき具体的なアドバイスをしてくれるなどのメリットもあります。
検査の結果が出るまでの時間は医療機関によりますが、院内で測定できる施設では当日〜数日中に結果説明を受けられることもあります。一方、外部の検査会社に出す場合は1~2週間ほどかかるので注意してください。
検査キット
2つ目は「検査キット」です。
近年、自宅で指先からの採血を行い、郵送で結果を確認できる「AMH検査キット」も登場しています。
例えば代表的な「F check」の場合、厚生労働省承認のキットを用い、わずか0.1mL程度の血液を自分で採取して郵送すると、後日オンラインでAMH値と推定卵巣年齢の結果が確認できます。
価格は2万円前後が相場で、忙しくて病院に行く時間がない方や、こっそり自分の卵巣年齢を知りたい方におすすめです。
検査キットの結果から自分のAMH値が分かった後、もし極端に低い値や年代平均から大きく外れた値が出た場合は、放置せずに婦人科を受診して専門家の意見を聞いてみると安心ですよ。
AMH検査がおすすめの年齢・年齢別の平均値
AMH値は個人差があるので「このくらいが理想」と示すことはできませんが、自分のAMH値に異常がないのか気になる方もいるでしょう。
- AMHの年齢別平均
- 理想的なAMH値とは
- AMH検査がおすすめの年齢
そこで、ここでは大まかな目安をお伝えしていきます。
AMHの年齢別平均
AMH値は思春期~20代前半頃に最も高くなり、その後は年齢とともに少しずつ低下していきます。そして、閉経が近づく頃にはAMHはほとんど検出されなくなります。
これは加齢に伴い卵巣内の卵子数が減少していくためで、AMH値の低下=卵巣内の卵子在庫の減少を意味します。
個人差は大きいものの、年齢ごとの平均的なAMH値の目安を確認しておきましょう。
| 年齢 | AMH値の平均 | 
|---|---|
| ~31歳 | 約6.2 ng/mL | 
| 32~33歳 | 約5.4 ng/mL | 
| 34~35歳 | 約4.7 ng/mL | 
| 36~37歳 | 約3.8 ng/mL | 
| 38~39歳 | 約3.2 ng/mL | 
| 40~41歳 | 約2.4 ng/mL | 
| 42~43歳 | 約1.7 ng/mL | 
| 44~45歳 | 約1.3 ng/mL | 
| 46歳以上~ | 約1.0 ng/mL | 
AMH値の個人差は非常に大きいため、「同じ年齢なら皆このくらい」と一概には言えませんが、自分の年齢の平均値を大まかな目安にしてみてください。
理想的なAMH値とは
AMH値は年齢によって変化し、さらに個人差も極めて大きいので、理想的な値を示すことはできません。
しかし、あえて言うとすると、「自分の年齢相応の平均値に近いか、それ以上であること」が一つの目安になるでしょう。
例えば30歳でAMHが4 ng/mL程度あれば平均的~やや多めと言えますし、1 ng/mLしかなければ同年代と比べかなり低い状態です。
一方、8~10 ng/mLなどAMH値が極端に高い場合は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の可能性があるので注意しましょう。
AMH検査がおすすめの年齢
AMHは25歳前後をピークに緩やかに低下し始めるため、将来のキャリアプランなどで出産を先延ばしに考えている方は、20代後半~30代前半のうちに一度チェックしておくと良いでしょう。
実際、卵巣年齢チェック(ブライダルチェック)の需要は晩婚化に伴い高まっており、「将来的に妊娠を望むなら30歳前後でAMH検査を受けておくと良い」という専門家の意見もあります。
自分の予備能を早めに把握しておけば、妊活開始のタイミングや不妊治療へのステップを計画的に考えやすくなるため、是非検討してみてください。
AMH値が低い時の対処法
もし検査の結果AMH値が低い(卵巣予備能が低い)と分かった場合、年齢や今後の希望によっては早めに対策を検討することが大切です。
- 不妊治療の検討
- サプリメントの活用
ここでは、主な対処法を2つ紹介します。
不妊治療の検討
1つ目は「不妊治療の検討」です。
AMHが低い=卵子の残りが少ないことを意味するため、妊娠を希望する場合は時間との勝負になります。特に20代で予想外に低い値だった場合は、妊娠のタイミングを繰り上げたり専門クリニックで詳しい評価を受けたりしましょう。

具体的なステップとしては、まずタイミング法や人工授精といった体への負担が少ない治療から始め、必要に応じて体外受精(IVF)へのステップアップを検討します。
また、20代~30代前半でもAMHが同年代平均を大きく下回るようなら、数年待つより先に採卵を試みて胚を凍結保存しておく選択肢も考えられます。
いずれにせよ信頼できる不妊専門医と相談し、治療開始のタイミングや方法を決めることが大切です。
サプリメントの活用
2つ目は「サプリメントの活用」です。
インターネット上には「AMH値を上げるサプリ」「卵巣機能に効く漢方」といった情報もありますが、現時点でAMH値自体を明確に改善できるサプリメントや漢方薬はないとされています。
卵子の数そのものは女性が出生時に持っている分が減る一方で増やすことはできないため、基本的に生活習慣や市販薬でAMH値(卵子数)を増やすのは難しいのです。
ただし、卵巣機能低下に対する補助的な取り組みとしてDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)やコエンザイムQ10など抗酸化作用のあるサプリで卵子の質改善を試みることはできます!
また、健康な赤ちゃんを産むためには、妊娠前から十分な葉酸を摂取して葉酸濃度を高めておくことも大切ですよ。
神経管閉鎖障害(赤ちゃんの脳の一部が欠ける・背骨から脊髄が出る等)の対策として、医師や厚生労働省は妊娠前に十分な葉酸を摂取して葉酸濃度を高めるよう勧めています。
ただし、体の中に十分な葉酸を蓄えるにはおよそ1か月ほどかかります。つまり、妊娠に気付いたタイミング(多くは妊娠5〜6週目)から飲み始めても、必要な量に間に合わないかもしれません。
そのため、妊活サプリ売上No.1*の「mitas(ミタス)」で今のうちから葉酸を摂ることをおすすめします!

mitasは不妊治療の専門医が監修している葉酸サプリで、厚生労働省の推奨する栄養素を100%配合しているうえ、和漢素材による温活力で、妊活の大敵である「ひんやり」対策にも役立つと言われています。
1日あたり100~200円程度で必要な栄養素をしっかり摂れるので、まずはmitasを試してみてはいかがでしょうか。
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AMH検査はピルが影響する?に関する質問
AMH検査とピルの関係【まとめ】
妊活を意識し始めた女性にとって、AMH検査で卵巣年齢を把握することは早めの対策や心構えにつながる大きなメリットになります。
ピルを服用中の方でも、休薬期間を設けたうえでAMH検査を受ければ、正確な卵巣予備能を知ることができます。
結果が良ければ将来設計に安心を得られますし、もし低めであっても早期に対処を考えることで後悔のない選択ができるでしょう。

