「採卵で複数の卵子が採れたけれど、胚盤胞まで育つのは何個?」「採卵数に対して胚盤胞が少ないのはなぜ?」と不安を感じている方も多いでしょう。
結論から述べると、採卵した卵子がすべて胚盤胞まで育つわけではなく、受精や初期胚への成長などを経る中で数は徐々に減っていきます。
本記事では、採卵した卵子が胚盤胞になる確率や採卵数別の胚盤胞数の目安、年齢による違いなどを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。

原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
胚盤胞とは
胚盤胞とは、受精卵が培養5〜6日目頃まで発育し、赤ちゃんになる細胞と胎盤になる細胞に分かれた段階の胚のことを指します。

受精から2〜3日目の初期胚が4〜8個ほどの細胞に分かれた状態であるのに対し、胚盤胞は100個以上の細胞で構成されており、着床の直前まで発育が進んだ状態です。
- 初期胚(培養2〜3日目)
・細胞数は4〜8個程度
・培養期間が短く、早い段階で子宮へ戻せる - 胚盤胞(培養5〜6日目)
・細胞数は100個以上
・着床直前まで育っており、移植1回あたりの妊娠率が高い
自然妊娠では、受精卵が卵管を移動しながら胚盤胞まで育ち、子宮へ到達した後に子宮内膜へ着床します。胚盤胞移植は、この流れに近い段階で胚を子宮へ戻す方法です。
初期胚を移植する場合と比べて着床率が高くなりやすいため、胚盤胞まで培養してから凍結・移植する方針を採用しているクリニックも多いです。
また、胚盤胞は成長の速さと見た目の状態によってグレード評価が行われ、内細胞塊と栄養外胚葉それぞれの状態をアルファベットで表す方法が広く用いられています。
内細胞塊・栄養外胚葉とは
- 内細胞塊(ICM)
将来赤ちゃんの体になる細胞のかたまりで、胚盤胞の内側に密集して存在している - 栄養外胚葉(TE)
将来胎盤になる細胞の層で、胚盤胞の外側を覆うように広がっている
評価基準は以下の通りです。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 数字 (1〜6) | 胚盤胞腔の広がり具合を示し、数字が大きいほど発育が進んでいる |
| 1文字目 (A〜C) | 内細胞塊の状態を示し、Aに近いほど細胞が密で良好とされる |
| 2文字目 (A〜C) | 栄養外胚葉の状態を示し、Aに近いほど細胞数が多く均一とされる |
採卵数に対して胚盤胞になる確率は20〜30%
採卵した卵子が胚盤胞まで到達する割合は全体でおよそ20〜30%と言われています。
これは、胚盤胞になるまでに成熟卵の判定、受精の確認、分割の確認という複数の関門を通過する必要があるためです。


| 段階 | 前段階からの通過率 | 採卵数100個の場合 |
|---|---|---|
| 採卵数 | — | 100個 |
| 成熟卵 | 80% | 約80個 |
| 正常受精卵 | 75% | 約60個 |
| 分割胚 | 90% | 約54個 |
| 胚盤胞 | 約46% | 約25個 |
採卵数がそのまま胚盤胞の数になるわけではなく、10個採卵できた場合でも凍結できる胚盤胞は2〜3個程度にとどまるケースが多いと理解しておきましょう。
数字だけを見ると厳しく感じるかもしれませんが、これは体外受精・顕微授精を受ける多くの方に共通して起こる自然な減り方です。
採卵から胚盤胞まで育つ確率【ステップ別】
ここからは、採卵した卵子が胚盤胞へ到達するまでを4段階に分け、それぞれの通過率と数が減る理由について詳しく確認していきます。
- 採卵した卵子が成熟卵に育つ確率
- 成熟卵が受精に至る確率
- 受精卵が正常に分割する確率
- 胚盤胞に到達する確率
それぞれ順番に解説していきます。
採卵した卵子が成熟卵に育つ確率
採卵で回収された卵子はすべてが受精できる状態というわけではなく、受精に必要な段階まで成熟したMII期(第二減数分裂中期)の卵子だけが受精操作に進めます。
成熟卵の割合は一般的に採卵数の約70〜85%とされており、残りは成熟が不十分な未熟卵や、構造が壊れてしまった変性卵として扱われます。


採卵数に対して成熟卵が少ない理由は以下の通りです。
- 卵胞の発育スピードが揃わなかった
- トリガーの効き方が不十分だった
- 採卵のタイミングが早すぎた・遅すぎた
- 卵巣機能の低下により卵子の成熟度が揃わなかった
成熟卵が受精に至る確率【体外受精・顕微授精】
受精の方法には、卵子と精子を同じ培養液の中に入れる体外受精(c-IVF)と、1個の精子を直接卵子に注入する顕微授精(ICSI)の2種類があり、受精率には差が見られます。
| 受精方法 | 受精率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 体外受精(c-IVF) | 約60〜70% | 自然な受精に近いが、精子の状態に左右されやすい |
| 顕微授精(ICSI) | 約70〜80% | 精子数が少なくても受精を試みられる |
受精したかどうかは、卵子の中に父親と母親の遺伝情報を含む「前核」が2つ見える正常受精(2PN)の状態になっているかで判断します。
前核が1つしかない場合や3つ以上ある場合は正常に受精していないと判断され、原則として移植には使用できません。
また、精子を卵子へ直接注入する顕微授精であっても受精率が100%になることはなく、卵子が発育を始める力や精子側のDNA損傷など、複数の要素が受精の成否に関わっていると考えられています。
受精卵が正常に分割する確率
正常受精を確認できた胚は、翌日から細胞分裂を開始し、培養2日目には4分割前後、培養3日目には8分割前後まで成長します。
この段階を通過する胚の割合は比較的高く、正常受精卵のおよそ90%が初期胚まで発育するため、受精が確認できた時点で大きく数が減ることは多くありません。
一方で、分割のスピードが極端に遅い胚や、細胞の大きさが不均一でフラグメント(細胞の断片)が多い胚は、その先の発育が止まる可能性があります。
胚盤胞に到達する確率
胚盤胞到達率は正常受精卵あたりおよそ30〜50%とされています。ここが、採卵から胚盤胞までの流れの中で、最も多くの胚が脱落していく段階です。
培養2〜3日目頃になると、それまで卵子の力で進んでいた発育が、胚自身の遺伝子が働く段階へ切り替わる「胚ゲノム活性化」のタイミングを迎えます。
この切り替えがうまくいかない胚は発育が止まってしまうため、培養4〜5日目に成長が停止する胚が一定数出てくるのは避けられない現象です。
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受精卵が胚盤胞になる確率【年齢別】20代・30代・40代の目安
ここからは、年代ごとの胚盤胞到達率の目安を解説します。
| 年齢 | 受精卵あたりの胚盤胞到達率 | 採卵数あたりの胚盤胞到達率 |
|---|---|---|
| 34歳以下 | 約50〜60% | 約30〜35% |
| 35〜39歳 | 約40〜50% | 約20〜30% |
| 40〜42歳 | 約30〜40% | 約15〜20% |
| 43歳以上 | 約20〜30% | 約10%前後 |
年代ごとに詳しく見ていきましょう。
胚盤胞になる確率【20代・30代前半】
20代〜30代前半(34歳以下)の場合、正常受精卵が胚盤胞まで到達する割合は約50%とされています。
20代〜30代前半は、卵子の染色体異常の割合が比較的低く、胚ゲノム活性化の段階を乗り越えられる胚が多いため、採卵数が同じでも他の年代より胚盤胞が残りやすくなります。
ただし、若い年代でも卵巣予備能(AMH)が低い方や、精子側の要因が大きい場合は胚盤胞到達率が下がることがあります。年齢だけで結果を予測せず、夫婦そろって検査を受けるのがおすすめです。
胚盤胞になる確率【30代後半】35〜39歳の目安
35〜39歳では受精卵あたりの胚盤胞到達率が約40%まで下がります。
この年代は卵子の質の低下が数値として表れ始める時期にあたり、同じ採卵数でも周期によって結果が大きくばらつくケースが増えていきます。
例えば、10個採卵できた場合の胚盤胞は2〜3個程度が目安となるので、移植を複数回想定するのであれば、1回の採卵で終わらせず複数回の採卵を計画に含めておくと安心です。
年齢とともに1回の採卵で得られる胚盤胞が減るため、移植までの期間をどう短縮するかという視点も治療計画では大切になってきます。
胚盤胞になる確率【40代】
40〜42歳では受精卵あたりの胚盤胞到達率がおよそ30〜40%、43歳以上では20〜30%程度まで下がります。このように、40代は年齢による差が最も大きく出る年代です。
採卵数そのものも減りやすいため、1周期あたりの胚盤胞が0〜1個にとどまるケースも珍しくなく、複数回の採卵で胚を貯めていく方針が取られる場合もあります。
また、胚盤胞まで到達した場合でも染色体の数的異常を持つ割合が高くなるので、移植あたりの妊娠率や流産率にも年齢の影響が表れる点を理解しておきましょう。
採卵数ごとの胚盤胞になる確率【3個・5個・10個・15個】
ここでは、採卵数が何個なら胚盤胞は何個できるのか、採卵数3個・5個・10個・15個のケースごとに具体的な目安を確認していきます。
| 採卵数 | 成熟卵 (約80%) | 正常受精卵 (約75%) | 胚盤胞 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 34歳以下 | 35〜39歳 | 40代以降 | |||
| 3個 | 約2.4個 | 約1.8個 | 約0.9個 | 約0.7個 | 約0.5個 |
| 5個 | 約4個 | 約3個 | 約1.5個 | 約1.2個 | 約0.9個 |
| 10個 | 約8個 | 約6個 | 約3個 | 約2.4個 | 約1.8個 |
| 15個 | 約12個 | 約9個 | 約4.5個 | 約3.6個 | 約2.7個 |
表からも分かるように、採卵数が少ない場合、胚盤胞を得られない周期もあるため、1回の結果だけで卵巣機能を判断するのは適切ではありません。
一方で採卵数が10個を超えると、結果が平均値に近づきやすくなるので、1個以上の胚盤胞を確保できる可能性が高まっていきます。
- 採卵数が少ないほど結果のばらつきが大きい
- 移植回数から逆算して必要な胚盤胞数を決める
- 年齢が上がるほど必要な採卵回数は増えやすい
- OHSSのリスクとのバランスを医師と検討する
受精はするけど胚盤胞にならない3つの理由
ここからは、受精はするけど胚盤胞にならない主な理由を3つ解説します。
- 年齢による卵子の質の変化
- 精子の状態による影響
- 染色体異常と胚の発育の関係
それぞれ見ていきましょう。
年齢による卵子の質の変化
1つ目は「年齢による卵子の質の変化」です。
卵子は、年齢を重ねるほど染色体を正確に分配する仕組みが働きにくくなり、受精はできても途中で発育が止まる胚の割合が増えていきます。


また、年齢以外にも以下の要素が卵子の質に関わるとされています。
- ミトコンドリア機能:分割に必要なエネルギーを供給する
- 酸化ストレス:喫煙や睡眠不足で増え、卵子を傷つける
- 血流:滞ると栄養やホルモンが卵巣へ届きにくくなる
- 栄養状態:葉酸・鉄・ビタミンD・亜鉛などの不足
年齢そのものを変えることはできませんが、酸化ストレスや栄養状態は日々の生活習慣によって整えることが可能です。
精子の状態による影響
2つ目は「精子の状態による影響」です。
培養2〜3日目頃までは卵子の働きを中心に成長しますが、その後は精子由来の遺伝情報も発育に関わります。つまり、胚盤胞まで育つ確率には精子の状態も影響するということです。
特に注目されているのが精子のDNA断片化率(DFI)です。一般的な精液検査で数や運動率に問題がなくても、DNAの損傷が多いと胚の発育が止まりやすくなると報告されています。
DFIの上昇には、以下のような日常生活や男性特有の疾患など、さまざまな要因が関係しています。
- 喫煙・過度の飲酒
- 精索静脈瘤などの疾患
- 長時間の高温環境(サウナ・膝上PC)
- 睡眠不足や強いストレス
- 長すぎる禁欲期間
染色体異常と胚の発育の関係
3つ目は「染色体異常と胚の発育の関係」です。
胚の発育が途中で止まる最大の理由は染色体の数的異常です。加齢に伴って生じる染色体の異常が大半を占めますが、ごく一部で夫婦のどちらかが持つ構造異常が関わる場合もあります。
- 均衡型相互転座:異なる染色体の一部が入れ替わっている状態
- ロバートソン転座:特定の染色体同士が結合している状態
上記の染色体異常はいずれも本人の健康に影響しないケースが多く、自覚症状だけでは気づきにくいのが特徴です。
年齢の割に胚盤胞ができにくい状態が続いていたり、流産を繰り返していたりする場合には、夫婦で染色体検査をしてみるのがおすすめです。
胚盤胞になる確率に関わる培養方法・培養環境
胚盤胞到達率は胚そのものの力に大きく左右されますが、体外で胚を培養する以上、培養方法や培養環境も結果に影響を与える要素になります。
ここでは、培養方法と培養環境について詳しく解説していきます。
- 培養方法
- 培養環境
順番に解説していきます。
培養方法
胚の培養方法は、主に「シークエンシャルメディウム培養」と「ワンステップメディウム培養」の2種類があります。


| 培養方法 | 使用する培養液 | 培養液の交換 |
|---|---|---|
| シークエンシャルメディウム培養 | 2種類 | 必要 |
| ワンステップメディウム培養 | 1種類 | 不要 |
従来の受精卵培養では、発育段階に応じて2種類の培養液を使い分ける「シークエンシャルメディウム培養」が広く行われていました。
シークエンシャルメディウム培養では、培養液を交換する際に胚をインキュベーターの外へ取り出すため、温度やpH、ガス濃度が変化し、胚に負担がかかる可能性があります。
一方、ワンステップメディウム培養は、1種類の培養液を使い途中で交換せずに培養を続けられる方法で、一定の培養環境を保ちながら胚への負担を減らせる点が特徴です。
培養環境
従来の培養では、胚の状態を確認するときにインキュベーターから取り出す必要があり、そのたびに温度・湿度・ガス濃度の変化が胚へストレスとして加わっていました。
こうした培養環境の変化を抑えるために用いられているのが、胚の発育を連続撮影する「タイムラプス培養」です。タイムラプスインキュベーターは庫内のカメラで胚を撮影し続けるため、胚を外へ出さずに発育の様子を観察できます。
- 胚へのストレスを最小限に抑えられる
- 分割の異常を見逃しにくくなる
- 発育の連続データから胚を選びやすい
- 培養の様子を動画で説明してもらえる
採卵数・胚盤胞数は排卵誘発法によって変わる
採卵数や胚盤胞数は、排卵誘発法によっても変わります。ここでは、排卵誘発法の種類とその特徴について紹介していきます。
| 刺激法 | 採卵数の目安 | 向いている方 |
|---|---|---|
| 自然周期 | 0〜1個 | 卵巣機能の低下が大きい方 |
| 低刺激周期 | 2〜5個 | 負担を抑えて回数を重ねたい方 |
| 高刺激周期 | 10個以上 | 薬剤への反応が良く胚を貯めたい方 |
まずは自然周期から確認していきましょう。
自然周期
1つ目は「自然周期」です。
自然周期は排卵誘発剤をほとんど使わず、自然に選ばれて育った1個の卵胞から採卵する方法で、体への負担や薬剤費を抑えられる点が大きなメリットです。
卵巣機能が著しく低下している方や、薬剤への反応が乏しく高刺激でも採卵数が増えない方に多く選ばれています。
ただし、1周期に採取できる卵子は0〜1個です。空胞で卵子を採取できなかった場合や未熟卵だった場合、その周期では胚盤胞まで培養できない点に注意してください。
低刺激周期
2つ目は「低刺激周期」です。
低刺激周期は飲み薬(クロミフェンやレトロゾール)を中心に、少量の注射を組み合わせて2〜5個程度の採卵を目指す方法で、体への負担と採卵数のバランスが取りやすいのが特徴です。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが低く、連続した周期で採卵を行いやすいため、短期間で複数回の採卵を重ねたい方にも向いています。
一方で1回あたりの採卵数が限られるので、胚盤胞を複数個確保したい場合には、採卵回数が増えて通院期間が長くなりやすい点は理解しておく必要があります。
高刺激周期
3つ目は「高刺激周期」です。
高刺激周期は連日の注射でしっかりと卵胞を育て、10個以上の採卵を目指す方法で、1回の採卵で複数の胚盤胞を確保できる可能性が高い点が最大のメリットです。
AMH値が保たれていて薬剤への反応が良い方であれば、移植回数を見据えた胚の貯蓄がしやすく、結果として妊娠までの期間を短縮できる場合もあります。
受精はするけど胚盤胞にならないときの対策4つ
最後に、次回の採卵に向けて見直したい対策を4つ紹介します。
- 生活習慣を見直す
- 食生活や栄養バランスを整える
- 医師と相談して排卵誘発法を見直す
- 培養環境が整ったクリニックを選ぶ
それぞれ順番に解説していきます。
生活習慣を見直す
1つ目は「生活習慣を見直す」です。
ホルモン分泌は自律神経と密接に関わっているので、睡眠や活動のリズムを整えることは、卵胞が育つ数ヶ月間を良い状態で過ごすための土台になります。
採卵に向けて、日頃から以下の5つの生活習慣を意識してみましょう。
- 睡眠時間として6〜7時間以上を確保し、就寝時刻を一定にする
- 受動喫煙を含め、たばこの煙を避ける
- やせすぎ・太りすぎを避ける
- ウォーキングで骨盤内の血流を促す
- 入浴や衣服で体を温める
また、治療そのものが強いストレスになっている場合は、1周期休む・通院ペースを見直すといった選択も検討してみてください。
食生活や栄養バランスを整える
2つ目は「食生活や栄養バランスを整える」です。
卵子は日々の食事から摂る栄養を材料に育つため、特定の食品に偏るのではなく、たんぱく質を中心にビタミン・ミネラルなどの栄養素を幅広く補う必要があります。
- 葉酸:細胞分裂やDNA合成に関わり、神経管閉鎖障害のリスク低減に役立つ
- 鉄:血液づくりを助け、卵巣へ酸素や栄養を届けやすくする
- ビタミンD:日本人女性で不足しやすく、妊娠に関わる指標との関連が報告されている
- 亜鉛:細胞分裂に関わるミネラルで、男女ともに不足しやすい
また、厚生労働省は妊娠を計画している女性に対し、食事に加えてサプリメントから1日400µgの葉酸を摂取することを勧めています。


毎日の食事だけですべてを補うのが難しい場合は、サプリメントも活用しながら必要な栄養素を不足なく摂ると良いでしょう。
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医師と相談して排卵誘発法を見直す
3つ目は「医師と相談して排卵誘発法を見直す」です。
同じ刺激法を繰り返しても結果が変わらない場合は、刺激量や薬剤の種類、トリガーの方法を調整することで、成熟卵の割合や胚盤胞到達率が改善するケースがあります。
次回の治療方針を検討するためにも、まずは今回の採卵から培養までの結果を医師に確認しておきましょう。
- 成熟卵・未熟卵・変性卵の内訳
- 正常受精した胚の個数
- 発育が止まった日と当時の状態
- 次回に変更を検討している点
特に、どの段階で数が減ったのかを把握できれば、次に見直すべきポイントが明確になります。
培養環境が整ったクリニックを選ぶ
4つ目は「培養環境が整ったクリニックを選ぶ」です。
胚盤胞まで育てられるかどうかは培養室の設備や胚培養士の技術にも左右されるため、施設を選ぶ際は治療実績だけでなく培養体制にも目を向けておくと安心です。
クリニックを選ぶ際は以下の項目を確認するようにしてください。
- 年齢別の治療成績を公開しているか
- タイムラプス培養を導入しているか
- 胚培養士の人数や資格を明示しているか
- 培養結果を丁寧に説明してもらえるか
ただし、公開されている成績は施設ごとに患者背景や集計方法が異なります。数字の高さだけで判断せず、通いやすさや説明の分かりやすさも含めて総合的に選びましょう。
採卵数と胚盤胞になる確率に関するよくある質問
胚盤胞になる確率【まとめ】
採卵した卵子が胚盤胞まで到達する割合は全体の平均で20〜30%程度ですが、採卵数が少なくても胚盤胞まで育つ卵子があれば移植につなげられます。
また、採卵後は成熟卵、正常受精、分割、胚盤胞と段階を踏んで成長するため、採卵数が多ければ必ず多くの胚盤胞を得られるわけではありません。
思うような結果にならなくても、刺激法やトリガー、培養環境など、見直すべきポイントはたくさんあります。今回の結果を医師と振り返りながら次回の治療方針を検討しましょう。
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