「妊娠中にししゃもを食べても大丈夫?」「魚卵が入っているけれど赤ちゃんへの影響はないの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
先に結論を述べると、ししゃもは加熱された状態で適量を守れば、妊娠中でも食べられます。子持ちししゃもの卵も、しっかり加熱されていれば基本的に問題ありません。
一方、ししゃもはカルシウムやたんぱく質、DHAなどを含む栄養価の高い魚ですが、塩分の摂りすぎには注意が必要です。
本記事では、妊娠中にししゃもを食べるメリットや注意点、安全に食べるポイントについて分かりやすく解説します。妊娠中の食事や栄養バランスが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
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江川 美穂
不妊治療の専門家兼NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラー。大学卒業後、不妊治療に興味を持ち、不妊治療を研究している医療機関を徹底的に調査して分析。自身も不妊治療を経験し、現在は一児の母。


原田 美由貴
自身も不妊治療を経験。「子どもを授かりたい」という強い思いから、不妊治療に特化した数多くの医療機関を受診。体外受精やホルモン治療など、さまざまな治療法に取り組んできた実体験をもとに、不妊に悩む方々に寄り添う記事を執筆。現在は二児の母。
ししゃもは妊婦でも食べられる?【結論】
妊娠中でも、ししゃもはしっかり加熱された状態であれば食べられます。目安としては、1回に2〜4匹程度、週1〜2回ほどに抑えると良いでしょう。
ししゃもには、カルシウムやたんぱく質、DHA・EPAなど妊娠中に嬉しい栄養素が含まれています。特に、骨ごと食べられるので、カルシウムを効率良く摂りやすく、妊娠中の栄養補給にも役立つ魚です。
子持ちししゃもは妊娠中に食べられる?体験談を解説
以下は、妊娠中の方から実際に寄せられた子持ちししゃもに関する質問です。
妊娠5ヶ月目です。子持ちししゃもで晩酌をするのが大好きで、妊娠後はジンジャーエールに子持ちししゃもで我慢しているのですが、妊娠中は魚にも気をつけた方がいいんですよね。あと卵にも…
まなべび
しっかり焼いているので大丈夫だと思いますが、子持ちししゃもの成分的には妊娠中に食べても良いものなのでしょうか。
冒頭にも述べたように、子持ちししゃもでもしっかり加熱していれば、妊娠中でも基本的には食べられます。
また、子持ちししゃもの卵についても、妊娠中に悪影響がある食品ではありません。魚卵だからといって避けなければいけないわけではなく、しっかり加熱されていれば基本的に問題なく食べられます。
例えば、ジンジャーエールと一緒に晩酌気分を楽しむ程度であれば、無理に我慢しすぎなくても問題ありませんよ。
妊婦がししゃもを食べるメリット
ししゃもは、カルシウムやビタミンD、たんぱく質などを効率良く補えて、食欲が落ちやすい妊娠中でも取り入れやすい魚です。
ここでは、妊婦がししゃもを食べる主なメリットを解説します。
- カルシウムを効率良く摂取しやすい
- ビタミンDも一緒に補いやすい
- DHA・EPAなどの良質な脂質を含む
- 少量でもたんぱく質を補いやすい
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
カルシウムを効率良く摂取しやすい
1つ目は「カルシウムを効率良く摂取しやすい」です。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんの骨や歯の形成に多くのカルシウムが使われます。そのため、普段と同じ食生活ではカルシウムが不足しやすく、意識して摂取したい栄養素の一つです。
実際に、妊婦が1日に必要とされるカルシウム量は900mgとされています。しかし、乳製品が苦手だったり、つわりで食事量が減ったりすると、十分に補えないケースも少なくありません。
その点、ししゃもは骨まで丸ごと食べられるため、効率良くカルシウムを摂取しやすい魚です。一匹あたり約40〜70mgのカルシウムを含み、数匹食べるだけでも不足分を補いやすくなります。
ビタミンDも一緒に補いやすい
2つ目は「ビタミンDも一緒に補いやすい」です。
ビタミンDは、骨の健康を支える栄養素として知られていますが、近年では妊活や不妊治療との関係も注目されています。特に着床や妊娠の維持に関わる可能性があるとして、不妊治療中に意識して摂取する方も増えているようです。
実際に、イギリスで不妊治療を受けている女性を対象に行われた研究では、ビタミンDの血中濃度と着床率・妊娠率・出生率・流産率との関係が調査されました。


結果を見ると、オレンジで示されたビタミンD血中濃度が高いグループほど、着床率・妊娠率・出生率が高い傾向が確認されています。
一方で、青色で示されたビタミンD血中濃度が低いグループでは、化学流産率や自然流産率が高くなる傾向が見られました。
DHA・EPAなどの良質な脂質を含む
3つ目は「DHA・EPAなどの良質な脂質を含む」です。
ししゃもには、DHAやEPAといった良質な脂質が含まれています。これらは青魚にも多く含まれるオメガ3脂肪酸の一種で、妊娠中に意識して摂りたい栄養素の一つです。
特にDHAは、赤ちゃんの脳や神経の発達をサポートする栄養素として知られています。
また、EPAには食生活のバランスを整える働きが期待されており、DHAと一緒に摂取すると健康管理にも役立ちます。
少量でもたんぱく質を補いやすい
4つ目は「少量でもたんぱく質を補いやすい」です。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんの筋肉や臓器、血液などを作るために、たんぱく質が欠かせません。そのため、妊婦は普段以上にたんぱく質を意識して摂取する必要があります。
しかし、つわりによる食欲低下や体調変化によって、一度にたくさん食べられない方も少なくありません。食事量が減ると、必要なたんぱく質が不足しやすくなる場合があります。
その点、ししゃもは一匹ごとのサイズが小さいため、食欲が落ちているときでも比較的取り入れやすい魚です。数匹食べるだけでも、たんぱく質を効率良く補いやすくなります。
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妊娠中にししゃもを食べる際の注意点
ししゃもは、カルシウムやビタミンD、たんぱく質などを含む栄養価の高い魚ですが、妊娠中は食べ方に注意が必要です。
ここからは、妊婦がししゃもを食べる際の注意点を解説していきます。
- 塩分の摂り過ぎに注意
- 焼き過ぎによる焦げは避ける
- 保存状態が悪いししゃもは避ける
- 食べ過ぎによる栄養バランスの偏りに注意
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
塩分の摂り過ぎに注意
1つ目は「塩分の摂り過ぎに注意」です。
ししゃもは塩を使って加工されている商品が多いので、食べ過ぎると塩分の摂取量が増えやすくなります。
妊娠中に塩分を摂り過ぎると、むくみや血圧の上昇につながりやすく、体内の水分バランスが乱れやすくなる場合もあります。
特に、市販のししゃもを複数匹まとめて食べると、想像以上に塩分を摂取してしまうケースもあるため注意が必要です。
ししゃもを食べる際は、一度に大量に食べるのではなく、他のおかずとのバランスを見ながら適量を意識すると安心ですよ。
焼き過ぎによる焦げは避ける
2つ目は「焼き過ぎによる焦げは避ける」です。
ししゃもは焼くだけで簡単に食べられる魚ですが、強火で長時間焼き続けると焦げやすくなります。特に、グリルやフライパンで一気に加熱すると、表面だけが先に焦げてしまう場合もあるため注意しましょう。
魚や肉を高温で焦がし過ぎると、「ヘテロサイクリックアミン」や「ベンゾピレン」などの有害物質が発生する場合があります。
これらの成分を過度に摂取し続けると健康被害のリスクがあるため、妊娠中はできるだけ焦げた部分を避けた方が安心です。表面が真っ黒になるほど焼き過ぎた場合は、焦げた部分を取り除いて食べるのがおすすめです。
保存状態が悪いししゃもは避ける
3つ目は「保存状態が悪いししゃもは避ける」です。
ししゃもは傷みやすい魚なので、保存状態が悪い商品を食べると、体調不良につながるリスクがあります。
特に、冷蔵保存が不十分だった商品や、開封後に長時間放置されたししゃもは、鮮度が落ちている可能性もあるため注意が必要です。
妊娠中は免疫機能が低下しやすく、普段より食中毒に気を付けたい時期でもあります。
購入後はできるだけ早めに食べ切り、開封後は冷蔵保存を徹底するなど、基本的な衛生管理を意識すると安心ですね。
食べ過ぎによる栄養バランスの偏りに注意
4つ目は「食べ過ぎによる栄養バランスの偏りに注意」です。
ししゃもにはカルシウムやビタミンDなど妊娠中に嬉しい栄養素が含まれていますが、ししゃもだけで必要な栄養をすべて補えるわけではありません。
例えば、妊娠中に必要とされる葉酸や鉄分、ビタミン類などは、他の食材も組み合わせながらバランス良く摂取する必要があります。
また、ししゃもばかり食べると、塩分や脂質の摂取量が偏ってしまう場合もあります。
妊娠中は特定の食品だけに偏らず、野菜や肉、魚、大豆製品なども取り入れながら、栄養バランスを整えることが大切ですよ。
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ししゃもは妊娠中に何匹まで食べて良い?
ししゃもは妊娠中でも食べられる魚ですが、「何匹までなら大丈夫?」「毎日食べても問題ない?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、妊娠中にししゃもを食べる量の目安や注意点を解説します。
- 1日2〜4匹程度ならビタミンAの過剰摂取にはならない
- 他の魚とのバランスも意識する
- 妊娠高血圧症候群が気になる人は注意
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1日2〜4匹程度ならビタミンAの過剰摂取にはならない
妊娠中にししゃもを食べる場合は、1日2〜4匹程度を目安にすると良いでしょう。
ししゃもは小ぶりな魚ですが、カルシウムやたんぱく質、DHA・EPAなどを含んでおり、少量でも栄養を補いやすい特徴があります。
一方で、市販のししゃもは塩分が比較的多いため、食べ過ぎると塩分過多につながる可能性があります。特に、味付けが濃い商品や加工品は注意が必要です。
また、ししゃもばかりを大量に食べると、栄養バランスが偏る原因にもなります。妊娠中は一つの食品に偏らず、さまざまな食材を組み合わせながら栄養を摂るのが大切です。
他の魚とのバランスも意識する
妊娠中は、ししゃもだけでなく他の魚もバランス良く取り入れるのがおすすめです。魚によって含まれる栄養素の特徴が異なるため、さまざまな種類を食べ分けると栄養バランスを整えやすくなります。
例えば、鮭にはアスタキサンチンやビタミンD、サバにはDHA・EPAが豊富に含まれています。
ししゃもを食べる際は、他の魚や肉、野菜なども組み合わせながら、バランスの良い食事を意識していきましょう。
妊娠高血圧症候群が気になる人は注意
妊娠中に血圧が高めと言われている方や、むくみが気になる方は、ししゃもの食べ過ぎに注意しましょう。
ししゃもは塩分を含む魚のため、食べ過ぎると塩分摂取量が増えやすくなります。
妊娠中はホルモンバランスや体の変化によって、むくみや血圧上昇が起こりやすい時期です。特に、妊娠高血圧症候群になると赤ちゃんにも影響する場合があります。
そのため、ししゃもを食べる際は、味噌汁や漬物など塩分の多いメニューを控えめにするなど、全体のバランスを意識すると良いでしょう。
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妊娠中のししゃもの食べ方
ここまで見てきたように、ししゃもはカルシウムやDHA、ビタミンDなどを含む栄養価の高い魚で、妊娠中の食事にも取り入れやすい食材です。
ただし、妊娠中は食中毒対策のためにしっかり加熱する必要があります。ここでは、妊婦におすすめのししゃもの食べ方を紹介します。
- フライパンでしっかり加熱する
- 朝食やお弁当のおかずにする
- 冷凍ししゃもを活用する
それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
フライパンでしっかり加熱する
1つ目は「フライパンでしっかり加熱する」です。
妊娠中にししゃもを食べる際は、中までしっかり火を通して食べるのが基本です。特に冷凍ししゃもは中心部まで十分に加熱し、半生状態にならないよう注意しましょう。
ししゃもはグリルでも調理できますが、フライパンを使えば火加減を調整しやすく、焦げにくい点がメリットです。少量の油をひいて弱〜中火で焼くと、皮が破れにくく、ふっくら仕上がります。
また、フタをしながら加熱すると中まで火が通りやすくなるため、妊娠中でも安心して食べやすくなります。焼き色だけで判断せず、全体にしっかり火が通っているか確認しましょう。
朝食やお弁当のおかずにする
2つ目は「朝食やお弁当のおかずにする」です。
ししゃもはサイズが小さく食べやすいため、朝食やお弁当のおかずにも取り入れやすい魚です。数匹焼くだけで一品になるので、忙しい朝でも準備しやすいでしょう。
また、骨まで丸ごと食べられて、少量でもカルシウムを補いやすい点も特徴です。
卵焼きや味噌汁、野菜のおかずなどと組み合わせると、栄養バランスも整えやすくなります。
冷凍ししゃもを活用する
3つ目は「冷凍ししゃもを活用する」です。
ししゃもを常備したい方は、冷凍タイプを活用するのもおすすめです。冷凍ししゃもなら長期間保存しやすく、必要な分だけ使えるので、忙しい妊娠中でも手軽に魚料理を取り入れやすくなります。
また、買い物へ頻繁に行けないときでも、自宅にストックがあると食事準備の負担を減らせます。冷凍のまま焼ける商品も多く、調理の手間を抑えやすい点も魅力です。
ただし、冷凍ししゃもを調理する際も、中までしっかり加熱する必要があります。表面だけ焼けていても中心部が冷たい場合があるため、弱火〜中火でじっくり火を通しましょう。
妊婦のししゃもに関するよくある質問
妊婦はししゃもを食べていい?【まとめ】
ししゃもは、カルシウムやビタミンD、DHAなど妊娠中に嬉しい栄養素を含む魚で、しっかり加熱すれば妊婦でも食べられます。骨まで丸ごと食べられて、カルシウムを効率良く補いやすい点も魅力です。
一方で、塩分が多いので食べ過ぎには注意が必要です。また、保存状態が悪いものや加熱不足のししゃもは、食中毒のリスクにつながる場合もあるため、中心までしっかり火を通して食べましょう。
妊娠中にししゃもを食べる際は、野菜や大豆製品など他の食材も組み合わせながら、栄養バランスを意識するのがおすすめです。特定の食品だけに偏らず、さまざまな食材を取り入れると、妊娠中の体づくりにも役立ちますよ。
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